2023年11月11日
超、久々の「ロゴスの間」です。
前回はなんと今年の3月5日。その際、「次回は今月24日の予定です。」なんて書いているんですね。
は?
今、11月なんですケド…。
更新できなかった理由は体調不良だったり、他の仕事(収入はない)で忙しかったり…。
まあその辺をダラダラ書いてもしょうがないので、
今日のテーマは、再度、「国の交戦権」です。
日本国憲法第9条には、「国の交戦権は、これを認めない。」という条文があります。私はかつて、この意味を読み解こうとしたことがあります。
憲法9条と自衛隊(2)国の交戦権は、これを認めない (Ⅰ)「交戦権」の意味は不明である
憲法9条と自衛隊(2)国の交戦権は、これを認めない (Ⅱ)日本政府の解釈
憲法9条と自衛隊(2)国の交戦権は、これを認めない (Ⅲ)日本の自衛権は認められる
憲法9条と自衛隊(2)国の交戦権は、これを認めない (Ⅳ)「マッカーサー・ノート」の分析
私はこれらかつての自分の論考を否定するつもりはありません。そうではなく、新たに気づいた点を付加することが、今日の目的です。
改めて日本国憲法第9条を読んでみましょう。英文憲法も正式な日本国憲法であることは、以前解説致しました。
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
② 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
Article 9. Aspiring sincerely to an international peace based on justice and order, the Japanese people forever renounce war as a sovereign right of the nation and the threat or use of force as means of settling international disputes.
In order to accomplish the aim of the preceding paragraph, land, sea, and air forces, as well as other war potential, will never be maintained. The right of belligerency of the state will not be recognized.
さて、私はある日、何を思ったのか覚えていませんが、9条を読みながら「 belligerency」という英単語(名詞)を手元の電子辞書で検索したことがありました。
belligerency:交戦状態;敵意
ん?敵意?
ついでに「 belligerency」の下に表示されている「 belligerent」(形容詞)も検索すると…、
belligerent:
①好戦的な、敵意のこもった;けんか腰の、強硬な
②喧嘩をしている;交戦中の;交戦国の
③戦争の;戦闘の
んん?好戦的な??
さらに今度は「 belligerently」(副詞)を検索すると、
belligerently:好戦的に、けんか腰で
…。
私は英語が苦手です。まして私に英語ネイティブの感覚はありません。
しかし、英和辞典を引く限り、「 belligerency」(交戦状態)には、敵意や好戦性の意味が含まれているようです。
ちなみに、今度は和英辞典で「交戦」を検索すると…、
…と交戦する:engage [fight with] …
…と交戦中である:
be fighting 「against [with] …;
be at war with …;
be engaged in hostilities with …
ちなみにちなみに、交戦規則は、
交戦規則[法規]:〚国際法〛(the) rules of engagement 〈略:ROE〉
だそうです。
いや、「 belligerency」は出てこないんか~い!
以上を踏まえると、私が英語ネイティブではないことを考慮し、英和・和英辞書を引く限りでは、日本国憲法第9条に書かれている「The right of belligerency of the state」の直訳は、国の交戦権ではなく、「国の好戦権」ではないでしょうか!!
そういえば、日本国憲法の原案であるGHQ案作成の中心人物だった、民政局次長チャールズ・L・ケーディス陸軍大佐(当時)は、憲法学者の西修氏の「『交戦権』とは、どんな意味なのでしょうか」という質問(1984年11月の取材)に、
「わかりません。すでに『マッカーサー・ノート』に入っていて、当時、その意味がわかりませんでした。いまでもわかりません。」(後略)
(「『交戦権』とは? ゴー宣ネット道場」 高森明勅 2018.3.9 22:00 https://www.gosen-dojo.com/blog/16478/)
と答えたそうです。
確かに、「好戦権」が条文に書かれていたら意味が分かりません。合点がいきます。
結局、「The right of belligerency of the state」は、意味が分からないまま条文として残りました。確かに、「国の好戦権」の意味は分からなくても、それを禁止するのであれば、条文として残っていても問題はないように思われます。やはり合点がいきます。
未だに「The right of belligerency of the state」の意味は分かりません。
しかし、それを「国の好戦権」と訳す限り、9条によって日本国の自衛権が認められないとは考えられず、自衛隊が日本国に対する脅威と交戦状態になり得ることが認められないとも考えられません。
今回は、「The right of belligerency of the state」の意味を改めて考えました。やはり今回もその意味はわからなかったのですが、
・日本国には自衛権が認められている
・自衛隊は、自国に対する脅威と交戦状態になり得ることができる
という私の考えが変わることはありませんでした。
皆さんはいかがお考えになりますか?
以上、今回は「The right of belligerency of the state」の再考でした。
次回の「ロゴスの間」では、「自衛とは?」を考えます。次回もどうぞお楽しみに。
皇紀2683年11月11日
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